プロフィール

長久保 やすこ(ながくぼ やすこ)

神奈川県小田原市在住|グラフィックデザイナー・書道師範

「伝える」と「整える」の両方を大事に、意図をもってかたちにするデザインを心がけています。

名刺・ロゴ・チラシ・ショップカード・パッケージなど、
事業をしている方の想いや考えが、パッと伝わるように。

ただキレイにするのではなく、言葉や印象を丁寧に選びながら、“その人らしさ”がにじむデザインを一緒につくっていきます。

つくること・書くことが好きだった

子どものころは、テレビの“わくわくさん”を見ながら工作を真似して、牛乳パックやお菓子の空き箱で工夫して遊んでいました。木登りや田んぼを駆け回るのも大好きな、好奇心旺盛な野生児でした。

書道との出会いは、幼稚園の年長さんのころ。自分から「習字教室に行きたい!」と言い出したらしく、小学1年生から地元の教室に通い始めました。

高校卒業まで続け、17歳で師範の資格を取得。雅号「桃秀(とうしゅう)」という名前をいただきました。

なぎなたと書道が教えてくれた、表現の芯

中学ではバレーボール部の部長を務めましたが、団体競技の空気に馴染めず、高校では個人競技のなぎなたに転向。

「チャンピオンになりたい」とノートに目標や反省を書き込み、図書館でメンタルや栄養学の本を読み漁り、自主練に打ち込みました。
青森県の個人戦で優勝し、インターハイに出場。英語も得意で、学年上位をキープしていました。

地元・青森から早稲田大学に進学するも、周囲のレベルに圧倒され、得意だった英語にも挫折。
それでも書道だけは続けたくて入ったサークルで、今の師匠と出会います。

「形を真似するんじゃない。いい線は、自分にいいものを取り入れることで出てくる」
その言葉に触れたとき、ただ整える

線から、人柄がにじむ線へ。

今のデザインにも通じる、私の表現の原点です。

仕事としてのデザインと、独立への道

新卒で入ったソフトウェア会社では、なぜか社内報や販促物の編集長を任され、独学でデザインの世界へ。
古いパンフレットを、素人目線でわかりやすく、若者感覚でリニューアルしたところ、「すごくよくなったね!新しい風をどんどん吹かせて!」と言ってもらえたことが、デザインの原点のひとつになりました。

その後、名古屋で新卒採用の立ち上げや広報業務にも携わりながら経験を積みましたが、結婚と妊娠を機に、「この先、子どもにどんな背中を見せたいか」を考えるように。

「もっと創作だけしていたい!」という気持ちが強まり、書道とデザインを両軸に、法人として独立することを決めました。

デザインにも、線にも、その人が映る

デザインは、ただ情報を整えるだけの作業ではなく、
誰に、何を、どう伝えるのか——目的やターゲットを整理し、すべてに意図と理由があることを大切にしています。

そのうえで、言葉にしきれない空気感や、背景にある想いまで、ふとにじみ出るような“余韻”もまた、デザインの力だと思っています。

書道を長く学ぶなかで、筆の線にその人らしさが自然と表れることに惹かれてきました。
伝えるべき情報を設計しながら、そこに手ざわりや個性が宿ること——
それが、私が大切にしている表現のあり方です。

今、大切にしていること

好きなことを仕事にしようと一歩を踏み出す人、
自分の理想に向けてブランドを育てている人、
変化する時代の中で、組織のあり方を見直している人。

そんな方たちが持つ「想い」や「覚悟」を受けとめて、
届けたい人に伝わるようにデザインしたいと思っています。

「映える」よりも、「ちゃんと伝わる」こと。
手にした人が迷わず受け取れて、使う場面やタイミングにちゃんとフィットするもの。
そんなデザインを、これからも丁寧につくっていきたいです。