「店の名前を筆文字にしたい。でも、パソコンの筆文字フォントと何が違うの?」小田原や西湘のお店から、この質問をよくいただきます。
こんにちは、小田原のデザイン会社・桃秀デザインの長久保です。私は17歳で書道の師範をとり、「桃秀(とうしゅう)」という雅号をいただきました。今はデザイナーとして、自分で書いた筆文字をロゴや看板、のれんに仕上げています。今回は、頼む前に知っておくと迷わない「フォントと書の違い」「決めておくこと」「料金と流れ」をまとめます。
筆文字ロゴと「筆文字フォント」は何が違う?
結論から言うと、フォントは誰が使っても同じ字になり、書はそのお店のためだけの一点ものです。
筆文字フォントはとても便利です。パソコンで打てば、それらしい字がすぐ出ます。ただし同じフォントは、隣町のお店でも全国のチェーン店でも使えます。お客様の目には「どこかで見た字」として映りやすいのです。
書は違います。線の太さ、かすれ、にじみ、はらいの長さ。すべてがその一枚だけのもの。私は一つのロゴのために同じ字を50枚から100枚は書きますが、一枚として同じ線にはなりません。
フォントで十分なケース
社内の資料、期間限定のPOP、月替わりのメニュー。文字がひんぱんに変わるものや、短い期間だけ使うものは、フォントで十分です。予算を抑えたいときも、まずフォントで試してみてください。
書で頼む価値が出るケース
店名、商品名、看板、のれん。一度決めたら何年も変えないもの、お客様の目に毎日ふれるものは、書で頼む価値があります。看板の字を見て「あ、あのお店だ」と思い出してもらえる。これはフォントでは作りにくい効果です。
筆文字が合う業種・合わない業種
合うのは「手仕事・和・時間」を伝えたい業種。合わないのは「速さ・精密さ・最新」を売る業種です。
| 相性 | 業種の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 合う | 和食・和菓子・酒蔵・旅館・農産物のブランド・工務店・整体・教室 | 人の手でやっていることが、そのまま強みになる |
| 書体しだい | カフェ・美容室・雑貨店・個人のサロン | 流れのある行書なら合う。勢いのあるかすれは浮きやすい |
| 合いにくい | IT・医療機器・金融・物流 | 正確さや速さを求められる業種は、整った書体のほうが安心感が出る |
「合いにくい」業種でも、社名のうち一文字だけを書にする、理念の言葉だけを筆で書く、という使い方はあります。全部を筆にしなくていい。ここはデザインの組み立てで決める部分です。
頼む前に決めておく3つのこと
決めておくのは「使う場所」「雰囲気」「縦か横か」の3つ。これが決まっていると、最初の打ち合わせが一度で済みます。
- どこで使うか:看板か、のれんか、名刺か、商品ラベルか。遠くから見る看板は太く力強く、名刺のように小さく使うなら、かすれを控えめにします。
- 読ませたい雰囲気:きちんと感なら楷書、流れと柔らかさなら行書、勢いなら、かすれの強い書。「好き」と思った筆文字の写真を2〜3枚持ってきていただくのが一番早いです。
- 縦書きか横書きか:のれんや掛け看板は縦、ホームページや名刺は横が多い。両方で使うなら、両方書きます。あとから横書きを縦に組み替えると、字のバランスが崩れるからです。
制作の流れ
聞き取りから納品まで、だいたい3〜5週間です。
- 聞き取り(お店の成り立ち、お客様、使う場所をうかがいます)
- 書く(同じ字を50枚から100枚は書きます)
- 候補を数点お見せする
- 選んでいただき、細かく整える
- データ化(イラストレーターの元データでお渡し)
- 看板・のれん・ラベルへ展開
正直に言うと、一枚で決まることはまずありません。50枚、ときには100枚書いて、並べて、「この線がこのお店の顔だ」という一枚を探します。書道の稽古とデザインの仕事が、ここでひとつになる瞬間です。
料金の目安
筆文字ロゴは198,000円(税込)〜。看板やのれんそのものの製作費は別です。
| 内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| 筆文字ロゴ(データ納品・ai元データ込み) | 198,000円〜 |
| 原書(実際に書いた一枚)の納品 | +30,000円〜 |
| 看板・のれん・商品ラベルへの展開デザイン | 別途お見積もり |
| 看板の製作・のれんの縫製(職人さんへの発注) | 実費・手配も承ります |
実際には、データだけをご希望の方のほうが多いです。原書はご希望があればお渡しする別料金のもので、額に入れてお店に展示される方もいます。「この字は本当に筆で書いたんですよ」とお客様に話せるのは、フォントにはない強みでしょう。
小田原・西湘エリアで筆文字を頼むなら
桃秀デザインでは、書く人と、ロゴや看板に仕上げる人が同じです。書家に書いてもらった字をデザイナーがあとから加工する、という二段階がありません。だから、書く段階から「看板にしたときどう見えるか」を考えて筆を動かせます。
小田原・南足柄・箱根・湯河原など神奈川県西の2市8町なら、お店に直接うかがいます。店先の雰囲気、のれんをかける高さ、通りからの見え方。それを見てから書いたほうが、ずっといい字になります。詳しくは筆文字ロゴ・看板のページと料金表をご覧ください。筆を使わないロゴはロゴ制作のページにまとめています。
まとめ:フォントは「文字」、書は「顔」
筆文字フォントは便利な文字、筆で書いた書はお店の顔。長く使う店名や看板、のれんは、書で頼む価値があります。決めておくのは、使う場所・雰囲気・縦横の3つだけ。料金は筆文字ロゴ198,000円〜で、原書の納品もできます。
相談・お見積もりは無料です。「うちの業種に筆文字は合う?」という段階のご相談も歓迎ですので、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。